遺言書はいつ書いておくべきでしょうか。
「まだ元気だし遺言書を書くのは...」と思われる方も多くいらっしゃると思います。また、遺言はその方が亡くなることを想定しますので「縁起が悪い」と感じる場合もあると思います。「そろそろ遺言書を書いては?」とか「遺言書を書いといてね」というような話は、そう出てこないのではないでしょうか。
遺言書はいつ書かなければならない、という決まりはありません。
ただ、健康であるとき、元気なうち、に書くのがベストだと思われます。
遺言書を書くには、法律の知識が必要です。また、書くにあたり、自身や家族の過去を振り返ったり、今の状況を整理したり、そして、自身がいなくあった後のことを考え、その想いをひとつの書類に書き留めます。
自身と家族の「これまで」と「これから」への想いを結晶化したものが遺言書であり、亡くなった方に代わって、その想いを家族へ伝えるのです。
ですから、遺言書の作成は、身体的にも心理的にも負担がかかると思われます。
それに、病気や高齢になり、遺言能力を有していなければ遺言書をのこすことができなくなってしまいます。
また、重い病気やかなりの高齢になってから書くと、本当にこのような遺言書を書ける状態だったのか?など、遺言能力に疑いが生じ、遺言書の有効・無効を争うことになったり、実際に無効になる危険もでてきます。
よって、遺言書は、元気なうちに書くことが望ましいと思われます。